マ様>もし結論が出ていないとか、体系が作れない、とします。
前者はハーディに有り,後者は議論当時,少なくとも私の解釈は決まっていた筈だけれども,マ様との調整は済んでいないと記憶します.こういう問題は他にも一杯有りましたね.
体系が作れないとは思いませんが,どの程度スッキリ表現できるかの問題でしょう.どうせ境界や病的な例外は残るので,システムのコスト・パフォーマンス(費用対効果)を考える必要があります.この場合コストとは,記述の長さ,複雑さ,覚えやすさです.
なお体系の開発に要する時間,努力は,べらぼうなものですが,それは「人生」のコストとして別に考えてのことです.(後述)
今年は,新装なったホームページに,決められるところから決めたものを掲載して行くことにしたいと思います.デフォールトとオプショナルに分けて.
コスト・パフォーマンスは人生そのものにも有りますね.どこで議論を打ち切るかということは,そろそろ色々な問題で見えて来ているかもしれません.それを超える超高度な問題や解決方法は,「研究論文」や「新製品の発表」と同じ扱いで,やはりホームページかそれにリンクした関連サイトに掲載し,自分達も研究を続けるほか,広く世に問うのが正しい進め方だと思います.
その場合,英文のほうが良いくらいですが,少なくとも英語の抄訳を添えるとかした方がより有意義でしょう.
>私が、いくらハーディ風の4SF=1RFを支持しても、世の中の趨勢は4SF=GFに傾くと思います。
>つまり、今、多数派は4SFはGFでして、
日本の「多数派」については,1999~2000年に書かれた日本初のネット・テキスト(花山氏)で,重々承知しています.元々4SGFが出発点だったし,他のやり方は(一部の原書購読者以外には)知られていなかったから,多数は自然にそうなった.
世界中で見ても,単に多数に従えば,未だ1NTに対して4スーツTRFは少数で(ハーディは併記.しかし海外ネットサイトでは急速に増えている.),易しい方の4SGF(FSGFとも略記)は多数,etc.
>ましてやハーディ風一貫性に従えば、GFにすべきとさえ、私は思います。
後者については,「一貫性」の解釈や程度の問題です.
単に「一貫性」を考えるのであれば,どんどんシンプルなシステムになり,それは色々な所で役に立たないハンドだらけになる.一方で,そういうことが起こらないようにするためには,毎日毎晩,ビッド・シーケンスとハンド例,それも実戦で出会ったものだけでなく,自分で想定したものを分析し,その上でなにか方法を「発明・発見」し続けねばならぬ.
4SFを4SGFにすることによって(それが日本の趨勢に合うことのメリットは,それぞれの教師や普及家が置かれている立場や地域事情によって違うから別問題として),本当にそれでハーディ・システムを劇的に簡単化して,有効性も上がりこそすれ下がりはしないと予想とか主張とか出来るのですか?
●ハーディでは,1オーバー1レスポンスの後オープナーが2ndスーツをビッドした後,4thスーツ以外にF1の手段が有りませんが,これもFGにしてしまうと,純粋なF1が皆無になりますが,それで大丈夫というシステムはあり得ませんよね.
すると
●他のビッドを総点検して,NFだったものをF1に「昇格」させる必要が生じます.
(私には,今のところそれが,出来るとしても相当な「大仕事」になると思うし,ちゃんと出来るという直感も全然働きません.花山テキストにしても林氏の黒本にしても,別の所でハーディよりも十分ややこしくなっていることは確かですし.
但し詳細なシステム・サマリーが有れば,点検作業も楽になるだろうから,新ホームページの仕事の一つとして予定していることでも有り,なるべく早く書きたいと思います.常識的には或る程度精度が高いものだと20ページ位になる.その各項目の細部を後回しにすることで,どの位減らした物で,サマリーに出来るかということですね.
書き掛けの項目を議論し始めると,専門家の論文でも3年位止まったりするものです.つくばSciのサマリーである両面版「拡大CC」でさえ,今にして思えば非常に些細な部分でのほんの2,3箇所の議論が始まったために改訂がストップしてしまい,1年半そのままになっている.その後大分様子が分かって来たから,今度のホームページ掲載は,なるべく3月一杯には済ませたいところです.)
◎いずれにせよ,もしこの作業(●)が成功するようであれば,確かにハーディの一つの簡略版(マサカと思うけれども改良版であり得る?)として成立し得るでしょうね.
ですからマ様がある所まで研究された場合には,「論文」として,ネット掲載させていただこうと思います.(マサカと思うけれども教室やサロンの共通システムとして採用することも有り得る.但し,以前から申しておりますが.
世界中で或る程度売れている(訳本まで出ている)本のシステムについては,なるべく手直ししないで流通させるのがお互いのコスパのため.
細かいことを仕上げようと思うと,気になる問題は際限なく出てくるし,原理的にはどうせ全てをカバーすることは不可能か,事実上不可能.どこで打ち切って全体のバランスを取るかが肝要だし,それこそブリッジにかぎらず,システムや教育のプロの仕事.)